6月14日の金曜上映会〈波瀾の旅路〉

今回は〈波瀾の旅路〉と題して、印象的なふたりの女性の人生を見つめます。ポルトガル生まれブラジル育ちの伝説的パフォーマー、カルメン・ミランダの人生と栄光と苦悩を綴る『カルメン・ミランダ:バナナが商売』。プラハに生まれ、ナチス占領下を生き抜いたヨハンナの、自身の可能性に賭けた非凡な生涯を描く『記憶と夢』。ふたりの女性の波瀾の旅路に思いを馳せながら、ゆったりと午後のひとときをお過ごしください。

『カルメン・ミランダ:バナナが商売』 14:00-、19:00-(2回上映)

『カルメン・ミランダ:バナナが商売』

山形国際ドキュメンタリー映画祭 ’95 インターナショナル・コンペティション上映作品

監督:ヘレナ・ソルバーグ/ブラジル、アメリカ/1994/92分

作品紹介:

ラテンアメリカの伝説的パフォーマー、カルメン・ミランダの人生を綴る。ポルトガルの田舎で生まれブラジルで育った彼女は、まずブラジルで人気を獲得し、その後ハリウッドに進出し国際的旋風を巻き起こした南北アメリカの架け橋的存在であった。しかし富と名声を得れば得るほどミランダは自分のアイデンティティや人生そのものを失っていった。完璧なマスクの下に隠されたミランダの素顔を知る者はいない。彼女の真実に迫るべく、彼女の出演したテレビ、映画、インタビューなどを集大成した。

 

『カルメン・ミランダ:バナナが商売』

 

『記憶と夢』 15:50-(1回上映)

『記憶と夢』

山形国際ドキュメンタリー映画祭 ’95 インターナショナル・コンペティション上映作品

監督:リン=マリー・ミルバーン/オーストラリア/1993/58分

作品紹介:

ヨハンナというチェコ女性の生涯を綴った作品。幼少時代はプラハで過ごし、チェコスロバキアでは初めての女性モーターサイクル・レーサー、そしてジャーナリストとして活躍したヨハンナ。ドイツがチェコを占領した第2次世界大戦で恋人は殺害され、ヨハンナ自身もユダヤ人ではなかったが強制収容所に入れられた。収容所から出て映画のエキストラとして働いた後、チェコスロバキアからオーストラリアへの亡命を図った。単なる事件の羅列ではなく、憂鬱な記憶の中で彼女が抽象的な旅をする様子をドキュメンタリー、フィクション、アニメーション、実験映画の要素を織りまぜて収めている。

 

『記憶と夢』

 

[会場]山形ドキュメンタリーフィルムライブラリー試写室
[料金]鑑賞会員無料(入会金・年会費無料)
[主催]認定NPO法人 山形国際ドキュメンタリー映画祭
[問い合わせ]電話:023-666-4480 e-mail:info@yidff.jp